算命学の窓

命式を深く読む

位相法とは(合法・散法・特殊な位相法)

位相法(いそうほう)は、十二支どうしの組み合わせから、その人に起きやすいこと、その年に起きやすいことを読む方法です。十二支が結びついて一つのはたらきになる関係を「合法(ごうほう)」、離れたり削り合ったりする関係を「散法(さんぽう)」と呼びます。

生まれ持った命式の中だけで成立するものと、大運や年運でめぐってきた支と自分の支の間で一時的に成立するものがあります。前者はその人の性質として一生ついてまわり、後者はその時期だけの現象です。

陰占・陽占・天中殺が主に「気」のはたらきを見るのに対して、位相法は十二支が相手なので「行動・行為」として現れる、という読み方をします。何を思うかではなく、何が動くかの技法です。

西
  • 冬(亥子丑)
  • 春(寅卯辰)
  • 夏(巳午未)
  • 秋(申酉戌)
十二支は円に並べて見ます。子を真上にして時計回り。真上が北(冬)、右が東(春)、真下が南(夏)、左が西(秋)です。このあとの図もすべてこの並びです。

計算結果のどこに出ているか

合法(ごうほう)=結びつく関係

十二支が引き合って一つになる形です。物事がまとまりやすい、周囲の協力が得られやすい関係とされます。

合法には、結びつき方の違いで4つの形があります。支合・三合会局・半会・方三位です。

支合(しごう)——同じ次元で結びつく

支合の6組。子と丑のあいだを通る軸(地軸)をはさんで、向かい合う支どうしが結びつきます。

精神と現実が同じ方向を向く結びつきで、「同次元融合」「二人三脚」と呼ばれます。派手な広がりはありませんが、現実的に物事が進みます。自分と似た次元の人との縁を引き寄せる形ともされます。

支合呼び名出やすい傾向
子-丑北方支合考えが常に現実と一致し、結果に強く出る
寅-亥東方支合行動が優先。現実的に動く人を高く評価する
卯-戌中央支合到達までの道すじを重んじる。堅実で一直線
辰-酉天軸支合現実を直視する。時代の流れとともに進む
巳-申西方支合結果重視。手段よりも結果にこだわる
午-未南方支合夢を長く抱く。利を意識せず先を切り開く

命式に支合を持つ人は、好き嫌いがはっきりし、意見を曲げにくく、合理的で損得に敏感な面が出やすいとされます。なかでも卯-戌と辰-酉は、命式に出る頻度が高い組み合わせです。

三合会局(さんごうかいきょく)と半会(はんかい)——広がる結びつき

  • 木局(亥卯未)
  • 火局(寅午戌)
  • 金局(巳酉丑)
  • 水局(申子辰)
円に正三角形が4つ入ります。三つの角がそろえば三合会局、二つだけなら半会です。

円のなかに正三角形をつくる3つの支がそろう形が三合会局で、合法のなかでもっとも大きく働きます。異なる立場・異なる分野の人と、共通の目的で手を結ぶ動きです。開運の使い方は「同じ目的に向かって仲間をまとめること」とされます。

三合会局三つの支半会になる組み合わせ
三合木局亥・卯・未亥卯/卯未/亥未
三合火局寅・午・戌寅午/午戌/寅戌
三合金局巳・酉・丑巳酉/酉丑/巳丑
三合水局申・子・辰申子/子辰/申辰

三角形の一辺だけ、つまり3つのうち2つがそろった形が半会です。全部で12組あります。三合ほど大きくはありませんが、スピードと拡大・発展が出る形で、「1個を100個に増やす」はたらきにたとえられます。計算結果では「木半」「火半」「金半」「水半」と表示されます。

方三位(ほうさんみ)——同じ気を3つ集める

  • 北方三位(亥子丑・水)
  • 東方三位(寅卯辰・木)
  • 南方三位(巳午未・火)
  • 西方三位(申酉戌・金)
円のうえでとなり合う3支がそろう形。季節ひとつ分がまるごと命式に入っている状態です。

円のうえでとなり合う3つの支がそろう形です。同じ季節・同じ五行の気を3つとも持つため、平面的で濃いエネルギーになります。狭い範囲に集中して力を発揮し、一つのことを深めるのに向く形とされます。似た価値観の人が集まりやすく、世界は狭くなりますが、そのぶん深くなります。

方三位三つの支五行
北方三位亥・子・丑水(冬)
東方三位寅・卯・辰木(春)
南方三位巳・午・未火(夏)
西方三位申・酉・戌金(秋)

三合会局が「次元を越えて大胆に広がる」形なら、方三位は「同じ次元で狭く濃く固める」形です。対になる考え方として覚えると分かりやすくなります。なお方三位は、三つの支がそろって初めて成立します。二つだけの場合は数えません(半会のような「2支版」がある三合会局とは、ここが違います)。

散法(さんぽう)=分かれる・削り合う関係

十二支が向かい合ったり、削り合ったりする形です。物事が止まる、方向が変わる、場所が変わるといった動きが出ます。算命学では、これを整理や区切りのしるしとして読みます。

散法は4つです。冲(対冲)・刑・害・破。順に見ていきます。

冲(ちゅう)——止まる・分かれる

冲の6組。円の中心を通って真向かいに位置する支どうしです。「対冲(たいちゅう)」とも呼びます。

円の中心を通って真向かいにある支どうしの関係です。子-午/丑-未/寅-申/卯-酉/辰-戌/巳-亥 の6組。分ける・区切る・止める意味があり、前に進んでいる途中で冲に出会うと急に止まり、そこから向きが変わる、という動き方をします。目的が変わる、職業が変わる、住む場所や立場が変わる、といった形で現れます。

命式に半会と冲を両方持っている場合は、広がる力と止める力が同時にはたらくので、前進と後退が交互に来るような迷いが出やすいとされます。半会が「1個を100個に増やす」形なら、冲は「1個を細かく分ける」形と考えると対比がつかみやすくなります。

刑(けい)——争いになりやすい

  • 旺気刑(子-卯)
  • 生気刑(寅・巳・申)
  • 庫気刑(丑・戌・未)
  • 自刑(辰・午・酉・亥の重なり)
刑は相手によって4種類。子-卯の1組、寅巳申の三角形、丑戌未の三角形、そして同じ支が重なる自刑です。

相手の内側をのぞきたくなる、言いたくなる、という動きで、人との争いに発展しやすい関係です。ただし磨けば独創性として出るとも言われます。争う相手によって4つに分かれます。

名前組み合わせ争う相手
旺気刑子-卯身近な人(夫婦・親子・兄弟・友人)
生気刑寅-巳・巳-申・寅-申目下・部下・子供
庫気刑丑-戌・戌-未・未-丑目上・上司・親
自刑辰・午・酉・亥の重なり自分の中の葛藤

01 陰占の枠内では、この四つの名前で表示されます。04 大運と05 後天運の列では「刑」「自刑」とだけ表示されます。辰・午・酉・亥を持っている人は、同じ支がめぐってきた年に自刑が成立し、自分の中で迷いが出やすい年になるとされます。

害(がい)——かみ合わず疲れがたまる

害の6組。結びついてはいるものの、精神と現実がかみ合わない「不完全な融合」とされます。

子-未/丑-午/寅-巳/卯-辰/申-亥/酉-戌 の6組。結びついてはいるのに、気持ちと現実がかみ合わない形です。満足感が得られずストレスがたまり、それが体の疲れとして出やすいとされます。害の相手と長く一緒に仕事をすると消耗しやすいので、気分転換の時間を意識して取るのが対策になります。

疲れの出方
子-未・丑-午気持ちのほうから疲れがたまる
寅-巳・申-亥動きすぎ・働きすぎで疲れがたまる
卯-辰・酉-戌体の疲れと気持ちの疲れが重なる

これは疲れ方のくせを見るもので、医学の判断ではありません。体調で気になることがあるときは医療機関で相談してください。

破(は)——区切りをつける

破の6組。単独では力が弱く、冲・刑・害と重なったときに効きが強まるとされます。

子-酉/丑-辰/寅-亥/卯-午/巳-申/未-戌 の6組。時間や場所が少しずれる、思っていた形にきれいに収まらない、という関係です。単独では効力が弱く、冲・刑・害と重なったときに強く出ます。終わりと始まりが同時に来る形で、整理・決断・区切りとして読みます。一点に集中する独創性につながる面もあります。

干合(かんごう)

位相法は十二支どうしの関係ですが、01 陰占の枠内には、十干どうしの「干合」も同じ枠に出ます。二つの十干が引き合って、別の気に変わる関係です。

干合変わる気
甲-己土の気
乙-庚金の気
丙-辛水の気
丁-壬木の気
戊-癸火の気

十干までそろう「特殊な位相法」

ここまでは十二支どうしの関係でしたが、十干までそろうと関係がさらに強くなります。次の5つは、干支と干支(六十干支の組み合わせ)で成立する特殊な位相法です。

名前成立する形意味
律音(りっちん)同じ干支どうし(甲子と甲子)始まりの音。二面性が出て二者択一に迷いやすい。集中力・記憶力は抜群
納音(なっちん)十干が同じで十二支が冲(甲子と甲午)終わりの音。運気が180度反転する節目。物事が一つにまとまる
大半会(だいはんかい)十干が同じで十二支が半会(甲子と甲辰)半会よりさらに大きな発展。進みすぎにも注意
天剋地冲(てんこくちちゅう)十干が剋し合い十二支が冲(甲子と戊午)居場所がない形。孤独と学び。通り抜けたあと好転しやすい
洩天地比(えいてんちひ)十干が相生で十二支が同じ(甲子と丙子)受け入れてもらえる関係。命式の中では見ず、大運・年運と相手との間だけで見る

はじめの4つは、命式の三柱どうしのほか、大運・年運とのあいだでも成立します。とくに大運の最初の10年(第1旬)で成立すると、大運天中殺のめぐり方が変わるという約束事があります。そちらは「大運と大運天中殺」の記事で扱います。

最後の洩天地比だけは扱いが違います。自分の命式の中では見ないので、大運・年運でめぐってきたときと、相手とのあいだでだけ読みます。大運天中殺の判定にも入りません。

律音(りっちん)——始まりの音

干支がまるごと同じになる形です(甲子と甲子)。六十干支がひと回りして同じ位置に戻ってきた状態なので「始まりの音」と呼ばれます。命式の中に持つ人は、同じことを二通りに見る二面性が出て、二者択一の場面で迷いやすいとされます。そのかわり集中力と記憶力は抜群で、一夜漬けが効くタイプです。

後天運でめぐってきた年は、同じことをもう一度始める運です。年柱(社会)となら転職・転居や人の入れ替わり、月柱(心)となら気持ちの切り替えや新しい分野への移動、日柱(結果)となら思い込みを手放して作り直す好機、という読み方をします。相手との律音は「同化しやすい」関係で、結婚や共同経営では長続きしやすいとされます。

納音(なっちん)——終わりの音

十干が同じで、十二支が冲になる形です(甲子と甲午)。六十干支の円のちょうど真向かい、自分と正反対の位置にあたるため「終わりの音」と呼ばれます。運気が180度反転する節目です。命式の中に持つ人は、物事が一つにまとまりやすく、行動は用心深めで、研究職のように一つを掘り下げる仕事に向くとされます。

後天運でめぐってきた年は、それまでの流れが一度納まって切り替わります。年柱となら仕事や人脈が入れ替わり、月柱となら周囲に気づかれないところで気持ちが脱皮し、日柱となら考え方・生き方そのものが変わる時期とされます。止まるというより、向きが変わる時期だと考えると近いです。

大半会(だいはんかい)——精神と行動がそろう

十干が同じで、十二支が半会している形です(甲子と甲辰)。よく出る半会は十二支だけの結びつきですが、大半会は十干までそろうため、考えていることと実際の行動が一体になります。そのぶん広がり方が大きく、命式に持つ人は夢のスケールが遠大になりやすいとされます。

ただし大きく広がる形は、進みすぎると壊れやすい形でもあります。とくに天中殺の期間中にめぐってくると、勢いだけが出て結果が抜け落ちやすいとされ、注意する形とされています。大運天中殺の期間中に大半会が重なる形は「反転大運天中殺」と呼ばれ、制限と拡大が同時にはたらくため空回りしやすいとされます。

天剋地冲(てんこくちちゅう)——居場所のなさを学びに変える

十干どうしが剋し合い、十二支が冲になる形です(甲子と戊午)。「天に剋され、地に壊される」と読み、位相法の中でもとくに強い関係とされます。命式の中に持つ人は、人を惹きつける雰囲気があり、激しく生きれば短期間で結果を出すこともありますが、そのぶん居場所のなさや困難もついてまわるとされます。

後天運では、幼少期の大運にめぐると親への反発として出やすく、通り過ぎたあとで好転していく形とされます。40〜50代の大運にめぐる場合は、家庭や職場での苦労として出やすく、同じ年に年運でも重なるときはとくに慎重に、と言われます。ただし命式に半会や大半会があると、そこで救われることが多いともされています。

洩天地比(えいてんちひ)——受け入れてもらえる関係

十干どうしが相生(片方がもう片方を生じる)で、十二支が同じ形です(甲子と丙子。木の甲が火の丙を生じます)。位相法の中では「おまけ」の扱いで、運勢への影響は控えめとされます。

この関係は、自分の命式の中にあっても見ません。相手とのあいだ、または大運・年運でめぐってきたときにはたらくものです。相手が自分を受け入れてくれる、周囲が自分を通してくれる、という形で出るため、自己アピールや発表、売り込みには追い風になる時期とされます。母親と子供の関係にあたる、とも説明されます。当サイトでは、04 大運と 05 後天運の位相法の欄に出ます。

どの柱で成立したかで場所が変わる

同じ関係でも、年・月・日のどこで成立しているかで、現れる場所が変わります。

時代現れやすい場所
年干支未来仕事・目上・社会
月干支現在現状・部下・子供
日干支過去家庭・身内・配偶者

めぐってきた年の読み方

合法(支合・三合・半会)が回ってきた年は、周囲の協力や援助が得られやすく、物事が順調に進みやすい年とされます。新しく始める、話をまとめる、といった動きに向く時期です。

散法(冲・刑・害・破)が回ってきた年は、進めていたことが止まったり、方向が変わったりしやすい年とされます。転勤・異動・引っ越しなど、場所や立場が動く形で出ることもあります。争いになりそうな場面で勝ち負けをつけにいかないほうが、消耗が少なくてすみます。

散法はその時期を過ぎれば抜けます。年運で成立した関係はその一年だけのものです。命式の中に散法を持っている場合も、そのぶん動きや変化の多い人生になるという読み方をします。良し悪しの判定ではありません。

何も出ていない命式もあります

三柱どうしの位相法が一つも成立しない命式もあります。これは欠けているという意味ではなく、干支どうしが干渉し合わない形、という読み方をします。生まれ持った引っぱり合いが少ないぶん、大運や年運でめぐってくる関係の影響がそのまま出やすい、と考えるとつかみやすくなります。

逆に、いくつも重なっている命式もあります。数が多いほど良い・悪いということはありません。合法は広がりと縁を、散法は区切りと方針転換をもたらす——役割が違うだけ、というのが位相法の基本的な考え方です。

あわせて読む:陰占・陽占と人体星図の見方大運と大運天中殺年運とは

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